第3回実技(論述)試験公開アドバイス第3問目
■ 第3回実技(論述)試験公開アドバイス第3問目
2級キャリア・コンサルティング技能検定合格対策講座講師の橋谷です。
お待たせしました。第3階実技(論述)試験公開アドバイス第3問目です。
過去問題については、協議会の過去問ページを参照下さい。
1.今の会社に残る、転職する、働き方を見直す、などCL自身の気持ちを整理し、納得いく意思決定ができるようにする。
2.別の部署のモデルとなりそうな女性社員から話をして聞いてみたり、外部セミナーや人材紹介会社などで転職に成功した方から話を聞いてみる。また、転職事情を把握するために、インターネットで調べたり、ハローワークへ行き情報収集をする。また、カードソートなどを用いて自分の中で仕事をする上での優先順位を考えてみたり、キャリアアンカーを調べたりし、自分の中のこだわりを確認する。
問1の相談者自身が考える問題が、転職すべきかこの会社で続けていくか迷っていることで、問2のキャリア・コンサルタント視点の相談者の問題は、相談者が他人の目が気になり冷静な判断が出来ないことであるなら、問3の1は、納得できる意思決定が出来れば、解決しそうですよね。
問3の目標部分は、問1と問2の答えによって変わってきますので、今回の問1と問2の回答によって、問3の展開も変わってくるということです。
また、目標は相談者自身とキャリア・コンサルタント視点の相談者の問題とを解決するための目標ですが、その目標をどこに置くかによっても違ってきます。
例えば、この場合でも相談者の意思決定が出来るところまでを目標とするか、相談者自身が意思決定した後に希望の仕事が出来るところまでを目標とするかによって、次の具体的方策が変わってきます。
今回の場合は、相談者の意思決定までを目標とする。これもひとつです。
その場合の具体的な方策についてですが、これはいかがでしょうか。
別の部署の女性社員から話を聞くのと、外部セミナーや転職者の事例を聞くのは、情報収集ですよね。
仕事の優先順位を考えるのにツールを使ったり、キャリアアンカーを調べると、自分の中のこだわりを確認できるというのも、確認は出来そうです。
それで、情報を集めて自分の中のこだわりを確認すれば、意思決定は出来そうでしょうか。
少しここは考えてみて欲しいのです。
必要そうな情報があり、自分のこだわりを確認できれば意思決定できるか。
それで相談者の不安は、取り除けそうでしょうか。
わかっていても、踏み出せないこともありますよね。
優先順位も考えてみるだけで、決められそうでしょうか。決められる方もいらっしゃるでしょうが、優先順位は考えて比較検討していってはじめて見えてくるものもありますよね。
あともう一つ。
この回答に見られない視点は、プロセス(過程)です。
こんなことや、こんなことをやれば問題解決できるだろう。と漠然と考えてはいらっしゃいますが、これらをどのような順序でやったら効果的かは考えていらっしゃらないと思われます。
今、回答に書かれていらっしゃる順序だと、「情報収集→価値観の再確認」になっていますが、それを意識して書かれていらっしゃるとは思えません。
意識して書いているなら、価値観を再確認すれば意思決定できると考えていらっしゃるということになりますが、価値観を再確認して意思決定がはたして出来るでしょうか。
これも、出来る方もいらっしゃるでしょうが、価値観の再確認の後に気づきを促すなどなにかしないと意思決定は出来そうもないのではと思われます。
書かれている、ひとつひとつは、問題解決につながっていると思われますが、その家庭を意識して順序だてて支援を行っていくことを意識しているのか、それぞれが問題解決につながってはいるが、それで十分かどうかを再度検討してみてくださいね。
今日は以上になります。