ハイは同意?
■ ハイは同意?
2級キャリア・コンサルティング技能士受検対策講師 橋谷です。
また、前回の続きです。前回は「質問に答えてくれたから関係構築は出来ている?」でした。答えてくれたから関係構築が出来ているとは限らないというお話でしたね。
いくつか例もあげたのですが、その中で最後の方にこういう例がありました。
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「あと3回休んだら、この授業単位取れないぞ!」
「はい。」
(次の授業で)「なんだ、またあいつ欠席か。このまえハイと言ったのに。。。。」
必ずしも、ハイと返事をしたからOKとは限らない、答えてくれたから関係構築が出来ているとは限らないこともあるということなのです。
文字にすると、そうそうとか、なるほどと思っても実際の場面ではあたまから抜けてしまうこともありますよね。
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これを読んで、「はい」」と答えたなら質問に同意しているのでは?と、思った方もいらっしゃるかもしれませんので、今日はそのお話を。
「はい」イコール「イエス」と思いがちですが、時には「はい」が、イエスではないこともあります。
わかりやすいのは、「はい」そのものの言い方。
文字にすると、「は」と「い」で一緒なのですが、「は」より「い」が小さくて、あんまりハイと思っていないんだろうなとか、ハイとは言いつつこちらを見ていないので本当は違うんだろうなとか、そういうことって実生活の中でありませんか?
「はい」という言葉の言い方にも「はい」の意味がいろいろあり、その意味素感じ取ることが出来ます。大げさだからわかりやすいですが、小さな変化の場合もあり、その小さな変化や様子にも気をつけて、相談者がハイとどういう気持ちで言っているのかを、キャリアコンサルタントはつかんでいく必要があるんですね。
さらに。
一見同意しているようで、同意していないこともあります。
学生の方の相談をしている方は、思い当たることもあるかもしれません。
次回は1週間後に来てくださいねと言ってハイと答えてくれたにも関わらず、その日になったら来てくれなかったなんてこと、ありませんか?
これも、とりあえず言われたからハイと返事をしておこうとか、キャリアコンサルタントの先生に言われたからハイと言っておこうとか、そういう場合もあります。
相手の方が「はい」と言っている時の様子、それまでの流れなど、相談者の発した言葉だけでなく、その時の状況や様子で真意を細かく汲み取っていくことも時には必要です。
あっ、今回は「はい」を例にあげて説明しましたが、相談者の発した言葉だけでなく、様々な要因から真意を汲み取っていくのは、他の場面でも一緒です。
それでは、今日はここまで。まだ続きます。