質問に答えてくれたから関係構築は出来ている?
■ 質問に答えてくれたから関係構築は出来ている?
2級キャリア・コンサルティング技能士受検対策講師 橋谷です。
ちょっと気を抜くとすぐに月日は経ってしまい、早くしないと夏が終わってしまいます。関係構築強化月間も終わってしまいます。いかん。
ということで、関係構築強化月間の続きです。
前回は「関係構築は意識して作るので、必要な時に出来るようにする」というお話をしました。
では関係構築が出来ているとは、どういう状態を言うのでしょう?
面接対策勉強会などをしていると、よく答えとしてあげられるのが、
「質問に答えてくれたから。」
「話しにくい内容を話してくれたから」
という理由です。
が、これは果たして正しいのでしょうか?正しいとしたら、その理由はなぜでしょうか?
今日は最初の「質問に答えてくれたから」について考えてみましょう。
キャリアコンサルティングから少し離れて日常で例えば初対面の人にあった時に、
「あなたはおいくつですか?」と、相手の方の年齢を尋ねたとします。
一般的には女性に年齢を聞いては失礼という話もありますが、男女関わらす年齢を尋ねられて答えるのに抵抗がない人もいます。年齢を尋ねられた時に気になる人と、気にならない人が世の中にはいるということです。だから年齢を尋ねて答えてくれたからといって、なんでも答えてくれるとは限りませんよね。その方は年齢については尋ねられても何とも思わないけれど、結婚しているかどうかを尋ねられるとそれには答えたくない人なのかもしれません。(その人にとっては、何か事情があって答えたくないのかもしれません。)
関係構築に関わらず、相手の方は自分にとって答えやすい質問なら答えるし、答えにくい質問なら答えない。ということもあるということです。
あともう一つ。
質問された側は、キャリアコンサルタントの質問には答えないといけないと思っているかもしれないということです。もう少しわかりやすく言うと、先生の質問には必ず答えないといけないということでしょうか。
「わすれずに宿題やってくるのよ。」
「はい」
で、翌日宿題をやってこなかった。こういうシーンは、過去の経験から想像がつく人も多いのではないでしょうか。はいと返事をしつつ宿題をやってこない子、クラスに一人くらいはいましたよね。
もうちょっと大人になっても、
「あと3回休んだら、この授業単位取れないぞ!」
「はい。」
(次の授業で)「なんだ、またあいつ欠席か。このまえハイと言ったのに。。。。」
必ずしも、ハイと返事をしたからOKとは限らない、答えてくれたから関係構築が出来ているとは限らないこともあるということなのです。
文字にすると、そうそうとか、なるほどと思っても実際の場面ではあたまから抜けてしまうこともありますよね。
続く。