第3回実技(論述)試験公開アドバイス第1問目、第2問目
■ 第3回実技(論述)試験公開アドバイス第1問目、第2問目
2級キャリア・コンサルティング技能検定合格対策講座講師の橋谷です。
引き続き、第3階実技(論述)試験問題にチャレンジしてくださった方への、アドバイスを公開します。
このアドバイス企画は、公開ということで希望を受け付けたもので、ご本人の了解は頂いています。
まず問1から。
五年間働いている不動産関係の会社は、女性が残らない、増えない体質であり、仕事は体調を崩してしまうほどきつく、周囲の理解もが得られないと感じている。今後、子どものこと、体力的なことを考えると、この会社で続けていけないのでは?転職するのもありなのでは?と悩んでいる点。
大筋としては、まちがってはいないですよね。
途中まではいいのですが、最後の一文の書き方。
これは論述なので、確かに相談者は「転職するのもありなのかなって」と言っていますが、その言葉は相談者の話し言葉なので、書くときにそのまま用いるよりも、違う言葉を問題から拾うか、書いたほうがいいとは思います。
後半で、「転職するのが楽なのでは」という言葉が何回も出てきますよね。
あと今の会社を続けていくか、転職したほうがいいのではと迷う反面、今の職場で女性ががんばってきているが途中で辞めてしまうことについて残念だとも言っていますよね。
その辺りが拾えると、さらにいいのではないかと思います。
「実際に辞める人が多いとますます女は、って思われるから」、「自分の希望で異動して今の仕事から逃げた、とわがままだと言われるのも悔しい」など他人の目が気になり冷静な判断ができないでいる点。
キャリア・コンサルタントの視点としては、他人の目が気になり冷静な判断が出来ないのが、この相談者の問題だと言うことですよね。
であれば、他人の目が気にならなくなれば冷静な判断が出来るようになるのでしょうか。また冷静な判断をすれば、この相談者の問題は解決できるでしょうか。
もちろん冷静な判断が出来たほうがいいですし、他人の目を気にするよりも自分のことを考えたほうがいいですが、問題はそれだけではないと考えられます。
実際の回答スペースが少ないので、文章としてはこのくらいしか書けません。だとすると、問題文を回答に引用するのは得策ではありません。
キャリア・コンサルタントの視点は、色々考えられますが、「冷静な判断が出来ない」だけだと少ないし、適切だとはいえないと私は考えます。
このケースだけではないのですが、キャリア・コンサルタント視点の問題点は、一つではなく複数あることが多いので、まず考えられる問題点をいくつも書き出してみることを、おススメします。
問3は、次に書きます。