第6回実技(論述)試験公開アドバイス 第2問目
■ 第6回実技(論述)試験公開アドバイス 第2問目
2級キャリア・コンサルティング技能検定合格対策講座講師の橋谷です。
第6回実技(論述)試験公開アドバイスの続き、2問目です。ご協力してくださった、読者の方に感謝しています。
引き続き、問題文の逐語記録については、協会の過去問ページを参照ください。
第2問目は、「キャリア・コンサルタントとして、あなたが考える、相談者の問題は何かを記述せよ。」でしたね。
それでは、協力してくださった方の回答を見てみましょう。
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問2
今の会社では成果も出せ、将来も期待されているように安定した働きかたを望んでいるのか、それとももう一度自分のやりたい仕事というものを重要視するのか、キャリアアンカーがはっきりとしていないこと。また、今の会社では新規企画は取り上げてくれず、やりがいがないと思い込んでいること。
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問2の回答で書いてくださったのは、大きく2つ
・キャリアアンカーがはっきりしていないこと
・やりがいがないと思いこんでいること
あなたの考えた回答は、いかがだったでしょうか?
まずキャリアアンカーについて。
最初に、キャリアアンカーとは何か、Wikipediaをご参照くださいませ。
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キャリア・アンカーとは、アメリカ合衆国 の組織心理学 者エドガー・H・シャイン (Edgar H. Schein)によって提唱された概念。
ある人物が自らのキャリア を選択する際に最も大切な(どうしても犠牲にしたくない)価値観 や欲求 のこと、また、周囲が変化しても自己の内面で不動なもののことをいう。
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Wikipediaでなくてもいいので、キャリアアンカーが何かについては、簡単にでも目を通しておいて下さいね。
ただし、キャリアアンカーという言葉が、必ずしも必要というわけでは、ありません。
難しい用語に自信のない方、ちょっと救われましたね。
確かに、安定した今の仕事を続けるのか、新しい仕事にチャレンジするのか、はっきりしていないところにも、問題がありそうですよね。
だとしたら、そうだといえる根拠は、問題のどの部分からわかるでしょうか?
また、やりがいがないというのも、相談者は口にしているし、やりがいがないと思い込んでいることがわかる言葉もありますよね。それは、どの部分でしょうか?
そして、さらに重要なことです。
この相談者が、本当に問題としていることは、キャリアアンカーがはっきりしないことや、やりがいがないと思い込んでいることでしょうか?
キャリア・コンサルタントの視点から見て、いかがでしょうか?
今回の問2で挙げられた二つの論点が、相談者の問題の本質を突いているのか?というと、間違ってはいないが、ずれているようには感じられます。